まちづくり, ,

足尾にあるもの:地域って興さないといけないのか?

かじか荘

足尾温泉かじか荘は、日光から車で40分走った山奥にあります。途中一車線のすれ違いに苦労する場所も多い。ここにどのくらい人が来るのでしょうか?

かじか荘に着いてしばらく見ていて思ったことは。。。「思ったよりお客さんが多い。」

でも小野崎さんは「いやー、今日はとても少ない日ですよ。」と言います。ここで何となく引っかかりを感じていた私。実は後に書くように夜中の2次会までこの点で議論が続いていました。

日光のメンバーさんからいつも「かじか荘の泉質は凄くいいよ」と聞かされていました。立ち寄り温泉のお客様が7割くらいと多く、入る前から期待感があります。宿泊客も年間2万人ほどと聞いていますし、悪くない数です。

実はもう足尾には、来るべき人数は来ているのかも?

そんなことを考えながら、いよいよ価値発掘ワークに入ります。

ワーク中

最初にやることは「足尾にあるもの」を思いつくだけ付箋に書きだすということ。15分くらい時間を取って皆さんに書いてもらい、それを模造紙に張り出します。同じもの、似たものを集め、「つまり足尾にはこれがある!」という5〜10個のものにまとめていきます。

たくさんの付箋が出ましたが、この6つに集約されました。

「自然」「歴史」「鉄道」「味覚」「働き続ける人たち」「非日常感」

ここから下記のように進めます。

1.What それは何か?(深く突詰めて考える)
2.What 裏面はないか? 他の面はないか?
3.Why なぜそれを書いたのか?
4.How つなぐと面白いものにならないか?

とは言ってもメンバーが楽しんでやっていると話しているうちに自然に出てくるので、1だけ質問すればたいてい全部出てきます。

足尾付箋

「非日常感って何であるんだろうね?」
「何か足尾に来ると隔絶された感があるよね。別世界のような。」
「確かに日光とは全然違う雰囲気がある。」

「それはやっぱり歴史が作るところが大きいだろうね。」
「負の遺産って言うけど、本当に負の遺産だけなのかな?」
「その時代の産業を支えたことには間違いないよね。」
「そこから復活もしてきているんだよね。」

「昔、足尾から日光に引っ越してきた子が、映画館が3つもあるって言ってて凄いと思ったんだよ。」
「足尾はそこで独自の文化と人の繋がりを作っていたんだね。」
「付箋のかたまりで、人と鉄道の間にコミュニティという付箋があるね。」
「そうだね、実は大事なのはコミュニティだね。」
「それぞれが組み合わされてできてくるものが面白いんだよね。」
「それが足尾の魅力になってくるのかもね。」

「歴史と自然の間にも環境学習という付箋があるね。」
「小学校と水力発電の実験やったりしてる。」
「それは普段体験できない、面白いね〜。」

よろずや

この発言はとても今回の趣旨に合っています。本当に人をたくさん呼ばなければいけないのか? 今の足尾だから今の魅力があるんではないか? 無理に盛り上げて人がただ人がたくさん来るだけだったら、今ある魅力が壊れてしまうのではないか?

そんな意味を含んだ発言だったと思います。

私の冒頭の「もう人は十分来ているかも」の引っかかりに通じるものがあります。数を追うのではない、そもそもの魅力を自分が知り、他者に伝えることが必要なことではないか。それによってより一人の人が多くお金を落とすようになり、今の魅力を保ちながらも良くなっていくことができるのではないか。

「今あるものの間にあるもの、繋がってできるもの」「コミュニティ育成」などがポイントとして出てきました。さらに伝えるために「歴史のマンガ化」というアイデアも出てきました。一つ一つやることが決まってくると、それ自体がまちのイベントとなり、良さがまた増幅してきます。

そしてみんなが驚いていた自然、これを何とかできないかな〜と考えている途中で夕食の時間。足尾名物の末広ホルモンにマイクロバスで移動します。

ホルモン末広

93歳の女将が仕切る、54年愛される店。吉田類が来店した写真もあります。

ハツ、シロ、タンなどのホルモンがどんどん出てくる。。。旨い! タレの味も絶品。皆さんのビールがどんどん進みます。

「これは豚のホルモンですよ。」肉屋の田村さんが言います。なるほど、いつものモツとは違うと思っていました。「肉屋から言わせると、これは鮮度が良くて捌き方が良い。」

二次会も良い酒とつまみが用意されているのを皆さん知っているのに、構わずホルモンの皿を注文します。鬼怒川温泉の沼尾女将は「ホルモンは今まで嫌いだったけど初めて食べれた!」と言っています。

最後に店の女将さんと談笑。皆さんの笑顔が54年愛されている理由だということがよくわかります。

足尾にあるもの、ホルモンと笑顔。

ホルモン

ホルモン堪能中

皆さんほろ酔いでバスに乗り込みます。するとそこには「足尾の自然」の答えが展開されていました。

真っ暗闇の中に、鹿や小動物がどんどん出てくるのです! 鹿は10頭は見ました。あやうくバスで轢きそうになった場面も。「冬は道路に巻かれた塩分を舐めにもっと出てきますよ。」

4月に私はグランドキャニオンはじめ、アメリカの国立公園を4日間ドライブしてきました。壮大な景色はもちろん素晴らしいのですが、動物好きの我が家は「コヨーテ、コンドル、ロードランナー、鹿たちに会えるかな?」と結構楽しみにしていました。

しかし実際に出会ったのはミュール鹿2頭だけでした。もちろんたくさんいるのだとは思いますが、海外の遠くに行ってもそのくらいの出会いでしかなかったのです。

それが足尾では天然のナイトサファリ!

ナイトサファリは日本にもいくつかありますが、やはり人工的な「動物園」。野生の生き生きしている動物とはわけが違います。

これこそ地元の人は「当たり前すぎて価値に思っていないもの」、しかし県外の人には「驚愕の体験」。

宿舎に着いて、肌がすべすべになる温泉に入っていて「こりゃいいね〜」と言っている下の森でも、鹿が普通に葉っぱを食べています。「ああ、普通に鹿はいますよ。」 だから普通ではないって!(^-^;

そんな足尾ナイトサファリ構想をお話しながら、部屋での2次会へ。ここでも田村さん差し入れのスペインワインやソーセージ、日光の原酒、らっきょうのたまり漬けや酒ケーキなど足尾の山奥とは思えない超豪華な宴会(^-^;

超豪華二次会

そこで再び、「そもそも、地域って興さないといけないのか?」

私の意見として、素直にアメリカの国立公園との対比をお話しました。

足尾は凄い自然がある。しかしそれに気づいていない。世間はまだ足尾銅山のハゲ山のイメージである。アメリカの公立公園では自然をリスペクトしているので、車もゲートで入場制限がかかっていて各所20ドルくらい払わなければならない有料である。公園内は車を置いて基本シャトルバスで移動する。自然の案内役となるレンジャーという職業は、子どもたちの尊敬の的である。。。ということをお伝えしました。

足尾は自分自身に気づけば、来る人がリスペクトする場所になるのではないか。

確かに足尾銅山は大きな公害であり事件でした。しかし、今はそこから復活してきた。だからこそ地元の人自身も誇りに思っている部分もあるのではないか。それを表現できてこそ、過去の足尾銅山が生きてくるのではないか。

世界遺産登録が先ではない。足尾が自分自身が魅力に気づいて、胸を張っていい町で好きだと言えるようになった時に、世の中が世界遺産として認めるのではないか。

夜遅くまで話は尽きませんでした。小野崎さん、ご参加いただいた方々、素晴らしい体験をありがとうございました。


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