ボトルネックを見つけたら、最初にすることはボトルネックを軽くすること。
「言っても言っても決められた業務フローをやらなくなるし、いつまでたってもどう判断したらいいか上司に聞いてくるんです。」
年末商戦の超繁忙期を何とかしたいと考えている輸入販売のお店。理想的な作業手順は一度みんなで策定したはずなのに、時間が経つとスタッフさんがそれをしなくなって、結局流れが悪くなることにお悩みでした。
「ボトルネックがコロコロ移動して、どこに改善を集中していいかわからないんです。」
会社の全体図を7工程で書いた大雑把な業務フローでも、そのうち4工程の間でボトルネックが移動すると言うのです。
よくこれで人が足りないという話になりがちなのですが、本当にそうでしょうか? そもそも余計な作業が多くないでしょうか?
「いつまでたっても上司に判断を仰ぐ」というところに着目して、判断することが多すぎるのではないかということを感じ、次のように質問してみました。
「いつも煩雑に思っていることはないですか?」
「新しく伸びてきている業務用の販売発送業務が結構ややこしいのです。」
「その煩雑さが他の業務を止めてしまうことがありますか?」
「大いにあると思います。」
根本問題の匂いがしてきました (^-^) 「本当に困ったことの反対は、とても好ましいこと」のシンプルな原則に従って、次の質問をしてみます。
「その業務用の流れが良くなれば、御社は楽になって儲かると思いますか?」
「はい!儲かります。」
0.2秒で即答が出ました! ではこの業務を分解して軽くしましょうということで、付箋で業務を書き出してみると。。。
「大変なことがわかりましたね。」
発送業務の判断が極めて複雑で、「AかBか」の判断項目が7通りもあることがわかりました。これは「2の7乗」すなわち128通りの答えがあるということです! (ホワイトボードで256通りと書いてあるのは間違い、ご愛嬌(^-^) )
そりゃ責任の取れる範囲が限られているスタッフさんが瞬時に判断するのは怖いです。だからいつまでも判断を仰ぐのですよね。
早速7通りの判断項目を整理。7工程のうち2工程を「なくすことができる」判断項目に分類できました。これだけでも答えが4分の1の32通りに激減。
さらに帰ってスタッフさんと協議すると「ここをシンプルにすればいいのなら」ということで、現場からのアイデアも出てくる雰囲気になったそうです。必ず流れがよくなり、他の業務を中断することも少なくなってくるでしょう。
このお店には、是非今年の年末商戦で最高の成果を出して欲しいです!
[森本繁生が講師をする セミナー・イベント]
たくらみ屋主催共催イベントTOCセミナー一覧
家族MG一覧