その問題は解決しないと決める:部分最適より全体最適

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あるネットショップさんが変な在庫切れを起こしていました。

「10個在庫がある。20個注文が来た。10個その方のために取置きをして10個メーカーに発注。その間に5個の別の注文が来た。10個は倉庫の中にあるのに、売約済なので出せない。。。」

商品が目の前にあるというのに売れないという機会損失。さらに

・売れ筋が20商品あり、それぞれでこの問題が起こるので繁忙期はワケがわからなくなる
・取り置き管理がシステム的に非常に難しい
・ウェブでは在庫切れ表示になるのでかなり売り逃す
・お客様が納期を遅くして倉庫代わりにされることがある
・メーカーさんは納期をはっきり言わない

といういろんな症状がこのショップを悩ましていました。あなたならどうしますか?

当初、この会社は入荷と在庫、取置きの管理システムを詳細に作り込むことで、つまりTOCで言う部分最適で「何とか」乗り切ろうと考えていました。

しかし、相談の結果「これらの問題自体には対処しない」ということを意思決定しました。

まずやったことは、これらの症状を全て書き出すこと。そしてこれらの症状が起こっているそもそもの根本原因は何か?ということをショップ全体を見て一緒に考えた時に

「そもそもスループット(MQ、粗利益)を稼ぐ商品の必要在庫が足りないこと」

に行き着きました。

だから、売り逃がしや取り置きが起こりそのためのシステム開発も膨大な時間とお金をかけてしなくてはいいけなくなる。その根本原因を無くせば良い。

それによって、ショップの意識が「去年よりもっと厚い在庫を、先手先手でメーカー発注する」ことに集中しました。

売れ筋商品を(今までのこの会社に比べて)思い切って発注する。そのための準備、ここが重要。売れない商品を全部在庫無しにして取り寄せ扱いにし自由に使えるキャッシュを増やす。

結果は信じられないくらい楽に業績アップ。担当者いわく

「過去最高利益、そしてあまりに時間があるのでこの利益は計算間違いなのではないかと戸惑っています。」

ということになりました。

問題がたくさん発生している時に、何よりも全体を見る。「それを自体を解決しない」という意思決定をすることが現場でのTOC活用においては劇的に効果があることを実感した事例です。


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